昭和27年(1952)

[はやり言葉]

「P・R」
パブリック・リレーションズ〔public relations〕の頭文字で、企業などがイメージアップや事業活動を一般に知らせるための広報活動のこと。イベントの冠スポンサーなどがこれにあたり、CMとはややニュアンスを異にする。
これに対する言葉でC・R=コミュニティ・リレーションズ(community relations)があるが、これは企業が地域や社会に対して行う奉仕活動であり、広告などの見返りを求めない(つまり金は出すが社名やブランド名は出さない)ボランティアなのである。福祉や環境に対する意識が高い欧米などでは盛んに行われているが、日本の企業はまだまだこういった面の認識は低い。

「エッチ」
変態(hentai)の頭文字で、「いやらしい」「好色」「スケベ」などを意味するが、ハイ・ティーン(high+teen)世代の年齢よりマセた少年少女、あるいは大人の性に興味を持ちすぎることを差して使われるケースもあった。最初に女子学生達の間で使われ始め、舟橋聖一の小説「白い魔魚」でその様子が描かれたことからに一般に広まった。本来は軽い感覚で使われていたが、現代では性行為そのものを意味するようになっている。

「スポマン」
スポーツ能力を買われて就職したサラリーマンのことだが、この年は肝心の出席単位が取れずに卒業できないケースが続出して注目を浴びた。

「キゼツ」
ビックリした時に使う言葉で、気絶するほど驚いたという意味。女学生の間で流行った。その一歩手前は「わあ、キョウイ(驚異)」

「恐妻」
大宅壮一の言葉による。妻に頭が上がらな夫の事(恐妻家)

「風太郎(プータロー)」
主に定職を持たず、その日暮らしで風の吹くままの生活をしている人間をこう呼ぶようになった。一時期、日雇い労働者に対してこの言葉を使うメディアもあったが、この場合は少なくとも労働意欲はあるのでは使うべきではないし、本来の意味からもずれている。

「ミス・ビキニ」
ビキニ環礁の水爆実験からの連想で、いまにも爆発しそうなニキビ顔の女子学生のこと。男子学生の間で流行った。

「見てみてみ」「聞いてみてみ」
人気漫才コンビ、
中田ダイマル・ラケットが朝日放送の番組中、街頭録音での司会で使ったもの。

「ゴールデン・ウィーク」
松竹と大映の競作となった獅子文六原作「自由学校」が5月の連休に劇場公開され、正月やお盆をしのぐ大ヒットとなったため、映画関係者の間でこの週間をこう呼ぶようになったのが始まり。

[ヒット商品・新製品]

食品・お菓子
不二屋がペコちゃん・ポコちゃんの「ミルキー」発売。(全国発売は6月から)16粒入20円
森永製菓が「チョイスビスケット」を発売。1箱 100円。
明治屋が濃縮オレンジジュースの製造を開始
サッポロビールが「リボンジュース(のちにリボンオレンジと改称)」を発売。
バンビキャラメル[池田製菓](6月)
ノーベル賞飴[ノーベル製菓]
英字ビスケット[東京製菓](現:東鳩)
日本水産が日本初の魚肉(ツナ)ソーセージを発売。
森永乳業「森永ホモ牛乳」太陽のびん詰のキャッチフレーズで。

生活・日用品・雑貨
八木アンテナ設立。テレビアンテナの製造開始。(1月29日)
日産自動車が戦後初のスポーツカー「ダットサン・スポーツDC3 」を発売。
シチズンが国産初のカレンダー付き腕時計「シチズン・カレンダー」を発売
ホンダが原付自転車「カブ号」を発売。
マジックインキ[内田洋行]発売。1本80円。高価でニオイがキツかった。
ハンディタイプ・ホッチキスが山田興業(現:マックス)から発売。
松下電器産業が17インチ白黒テレビを発売。29万円(本放送は翌28年の2月から)
三菱電機がジューサー・ミキサーを発売。

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