[外国映画]

1950年度「キネマ旬報」ベスト・テン

PHOTO:キネマ旬報/第1位「自転車泥棒」

自転車泥棒 (Ladri Di Biciclette)1948/イタリア
監督:ビットリオ・デ・シーカ
出演:ランベルト・マジョラーニ/エンツォ・スタヨーラ
 
ビットリオ・デ・シーカによって描かれる敗戦後の傷ついたローマの街、人間模様、厳しい現実と真実。イタリアンリアリズムの代表作。

情婦マノン(Manon)1949/フランス
監督:アンリ・ジョルジュ・クルーゾー
出演:セシル・オーブリー/ミシェル・オークレール/セルジュ・レジアニ
 
戦時中のノルマンディでドイツ兵と関係持っていたため、危うくリンチにあいかけていたマノンを助け出したロベール。二人はやがて愛し合うようになるが、やがて終戦、田舎で静かに暮らしたい男と華やかな暮らしに憧れる女。やがて・・。1949年ヴェネチア国際映画祭グランプリ受賞

三人の妻への手紙(A Letter of Three Wives)1949/アメリカ
監督:ジョゼフ・L・マンキーウィッツ
出演:ジーン・クレイン/カーク・ダグラス/リンダ・ダーネル/セルマ・リッター
 
ニューヨーク近郊に暮らす3人の妻の元に共通の友人から手紙が届く。内容は、今夜三人の夫のうちの一人と駆け落ちするというものだ。三人はそれぞれに夫婦間に問題を抱えていて不安は募るばかり。果してその一人とは誰なのか。アカデミー監督賞受賞作品。

無防備都市(Roma, Citta Aperta)1945/イタリア
監督:ロベルト・ロッセリーニ
出演:アルド・ファブリーツィ/アンナ・マニャーニ
 
ドキュメンタリータッチで迫る緊迫感。ロベルト・ロッセリーニは戦争中からすべての家財を投げ売って撮影を続け、この映画を完成させた。ドイツ軍の隠し撮りやイタリアの街は衝撃的だ。「平和」との対比で啓蒙的な意味合いも持っている。

赤い靴(The Red Shoes)1948/イギリス
監督/エメリック・プレスバーガー / マイケル・パウエル
出演/モイラ・シアラー/アントン・ウォルブルック/マリウス・ゴーリング
 
あるバレエ団に自分の曲を盗作された若い作曲家の卵は、抗議に行った際、逆に楽団にスカウトされる。そこで才能を開花させた彼はメキメキ頭角をあらわす。そして将来有望な若手ダンサーとの禁じられた愛・・

天国への階段(A Matter of Life and Death)1946/イギリス
製作・監督:マイケル・パウエル
出演:デビッド・ニーブン/キム・ハンター/レイモンド・マッシー/リチャード・アッテンボロー/キャスリーン・バイロン
 
撃墜されて死んだはずの英国パイロットは、天国の番人の手違いで生きて戻ってくる。地上にいる間に恋に落ちた彼は、天国に願い出るのだが・・。話題を呼んだファンタジー映画。

靴みがき(Sciuscia)1946/イタリア
監督/ビットリオ・デ・シーカ
出演/リナルド・スモルドーニ/フランコ・インテルレンギ/アニエロ・メレ
 
戦争直後のローマを舞台に、占領軍、飢えた人々、親をなくした子供達などが描かれている、同じ敗戦国として、世相も日本の戦後とよく似ていて、この映画に登場する二人の少年と、焼け跡の中で懸命に生きる自分たちの姿をだぶらせた人も多かったのではないだろうか。自然光だけで撮影したというだけあって、全体的に画面は暗い。第20回(1947年)アカデミー賞特別賞受賞。

虹を掴む男(The Secret Life of Walter Mitty)1947/アメリカ
監督:ノーマン・Z・マクロード
出演:ダニー・ケイ/バージニア・メイヨ/ボリス・カーロフ/フェイ・ベインター/アン・ラザフォード
 
人気絶大だったコメディアン、ダニー・ケイの日本初登場作品。勤務先の出版社で上司に叱られてばかりのマザコン気味のダメ男。いつも空想の世界にひたってばかりいるのだが、ある日、夢の中に現れる美女と現実に出会い、事件に巻き込まれていく・・・。

密 告(Le Corbeau)1943/フランス
監督:アンリ・ジョルジュ・クルーゾー
出演:ピエール・フレネー/ピエール・ラルケ/エレナ・マンソン
 
匿名性の持つ怖さと顔が見えない事の安心感は、現代のインターネットの世界をも暗示しているようだ。こんな昔にこのテーマ。驚きだ。

女相続人(The Heiress)1949/アメリカ
製作・監督:ウィリアム・ワイラー
出演:オリビア・デ・ハビランド/モンゴメリー・クリフト/ラルフ・リチャードソン
 
引っ込み思案の女性が、あるパーティで一人の青年と出会う。積極的な彼によって、彼女もだんだん自分に自信を持つようになるが、資産家である彼の父親は当然の如く反対。男と女、親子の愛憎がからみ合って・・


映画界トピックス
3月に公開されたイギリス映画「赤い靴」が大ヒット。有楽座で32万人の観客を動員。銀座通りの靴屋には赤い靴が並び,赤い靴ブームを巻き起こった。
ウォルト・ディズニー初の長編カラーアニメ「白雪姫」公開。(9月26日)
前年に公開された「ハムレット」がピカデリー劇場で19週のロングラン上映を記録(1月13日)


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